読書ノートの書き方!本当に知識が身につき、続けられる方法
本の内容がなかなか覚えられないから、読書ノートを書いてみようかな。でも続けられるか不安。
知識がきちんと身について、続けられる書き方ってないかなぁ。
こんな疑問に答えます。
この記事では、私が実践している、本の内容を忘れないための読書ノートの書き方を紹介しています。
といっても、読書ノートは誰に見せるわけでもなく、人それぞれ自分の好きなように書いていいもの。
あくまでも数ある方法の一例として、参考程度にご覧ください。
- 読書ノートの書き方!本当に知識が身につき、続けられる方法
- 簡単にしたければ、なるべく文章は書かない
- 完璧を目指さない
- どうしても時間がないなら、デジタルもおすすめ
- まとめ:読書ノートは続けてこそ意味がある
読書ノートの書き方!本当に知識が身につき、続けられる方法
Work illustrations by Storyset
私がやっている読書ノートの書き方を紹介します。
私は手書き派なので、その前提で紹介しますが、この方法はデジタルでも使えるかと思います。
用意するもの
紙とペンのほかに、付箋があるとかなり便利です。
- 読んでいてためになると感じたこと
- よく分からなかったところ
- 印象に残ったシーン
など、読書ノートに書き残しておきたいと思ったところに付箋を貼ることで、見返す時にすぐに該当箇所を見つけられます。
読みながらいちいちメモするよりも、付箋を使う方が読書の集中を妨げません。
ページの端を折り曲げてドッグイヤーにする方法もありますが、付箋であれば見返したいページだけでなく貼る位置で何行目からかまですぐに把握できるので、時短になります。
本を汚さずに済みますしね。
ルーズリーフがおすすめ
読書記録をつけるなら、ノートよりもルーズリーフに書く方がいいです。
一番の理由は、ルーズリーフなら折りたたんでしおり代わりに本に挟んでおけるから。
通勤時の電車の中やカフェなどで読書をする場合、本を読み終わった時にノートが手元になければすぐに記録が書けませんよね。
家で読み終えた場合も、ノートを引き出しの奥にしまい込んでいたら同じことです。
読書ノートを継続したいなら、読み終わったらすぐに書く。
これを習慣にしないと、後回しにして結局書かなかった、なんてことになりかねません。
またルーズリーフなら、後から目次を作ったり、作家順に並べ替えてみたり、好きなようにカスタマイズもできるので便利ですよ。
書いておくべき情報
本のタイトルや著者、出版社のほかに、出版年月日も書くことをおすすめします。
出版されたのが昔のものだと、実用書などの場合は書かれている内容が古く、現在では間違った情報とされている可能性があるから。
昔はどんな考え方をしていたのかについて知る分には役に立ちますが、それが今でも正しいと思い込んでしまうのはよろしくないですよね。
また小説の場合も、書かれた年代を知った上で読むと、物語の舞台や時代背景をイメージしやすくなります。
ここからは、専門書、実用書の場合と小説の場合に分けて、具体的な書き方を紹介します。
専門書、実用書の場合
専門書、実用書の読書ノートで書くことは、次の通り。
- 読む前に:読書の目的を明確にする
- 読む前に:本への質問をピックアップする
- 要約(マインドマップ)
- 質問の答え
- メモ
- これからやること
そう、本を読む前にやることがあるのです。
①読む前に:読書の目的を明確にする
- 中学英語をきちんと復習したい
- 自炊できるくらい料理が上手くなりたい
- モテるために異性の心理を知りたい
などなど、内容は何でもかまわないので、「本を読み終えたときにこうなっていたい」という目標を決め、読書ノートでもスマホでも、とにかく何かに書いておきます。
何事も、目標があれば人は達成しようと努力するからです。
何もせずすべてを覚えようとただ読むより、
「少なくともこれについてはしっかり理解したい」
と最低限学びたいことを決めておけば、他は忘れても、知りたいと思ったことさえ覚えていれば無駄にはなりません。
また、目標を目に見える形に書いておくことで、本の途中で挫折してしまいそうになったとき、目標を見返してモチベーションを上げるという効果もあります。
②読む前に:本への質問をピックアップする
①の目標をさらに細かく、具体的にするイメージです。
まず読みたい本の目次をざっと見て、
- これはどういう意味だろう
- これについてもっと詳しく知りたい
と、疑問に思ったことをいくつかノートに書きだします。
最初に決めた目標と関係ないことでも、気になったことなら何でも書いてOKです。
あらかじめ疑問をいくつか持っておくことで、
「自分が知りたいことはどこに書かれているか?」
とアンテナを張りながら読むことになり、より集中できるのです。
複数書いた場合は、それぞれに番号を割り当てておくと、後で答えを書くときに分かりやすくなります。
どうしてもなければ、無理に絞り出す必要はありません。最低1個、①で書いた目標に関する質問を書いておけば大丈夫です。
ここからは、本を読み終わった後に書いていきます。
③要約(マインドマップ)
要約というと、つらつらと文章を書かなければいけないイメージですが、ここではマインドマップを使った図式的な書き方で要約します。
マインドマップとは、左端、もしくは中心にテーマとなる物事を書き、そこからさらに連想される言葉を書いて線でつなぎ、放射状に広げていく思考法です。
この放射思考は、人の脳の構造に似ており、記憶しやすいとされています。
読書の場合、
- 本のテーマ
- 各章を大まかにまとめた短い一文
- 読んでいて重要と思ったこと
この3層構造で書きましょう。
こんな感じ。
読んでいて「あまり役には立たないな」と感じた章は、省いてしまってもいいです。
文章で要約を書くと、いちいち読み返すのも面倒だし、一番重要なことがどれなのかも分かりにくいですよね。
この方法であれば、どの情報がどれと関連しているのかが一目で分かり、本の構成や著者の主張も視覚的に理解できます。
④質問の答え
②で書いた、本への質問の答えを書いていきます。
答えはなるべく簡潔に、1~2文ですませましょう。あまり長いと、書くのも読み返すのも億劫になってしまいます。
答えが見つからなかったり、思っていたのとは違う内容が書かれていた場合は、正直にそのことをノートに書けばOKです。わざわざ調べたりする必要はありません。
⑤メモ
④で書いた質問の答え以外で、新たな気付きや覚えておきたいことなどがあれば、箇条書きでまとめます。
ただし、ここでも長々と文章を書いてはいけません。1~2文でまとめましょう。
こうすることで、重要な部分を見分け、要約する能力が自然と身につきます。
⑥これからやること
読書から得た知識を自分の生活に活かせなければ、読んだ意味がありませんよね。
得た情報をもとに、これからやることを書きます。
具体的にどうするのかを目に見えるかたちにすることで、より強く印象づけられ、普段の生活でも意識するようになるからです。
例えば、英語の勉強法についての本であれば、
「今自分がやっている英語学習にこの方法を取り入れてみよう」
とすぐに思いつくでしょう。
ですが、歴史書や、海外の難民問題についての本などの場合は、自分の生活に当てはめて考えるのは難しいかもしれません。
無理に見つけようとすることはありませんが、でも、どんなことでもいいので書くようにした方がいいです。
読んでそれで終わりより、その後も行動することで、同時に本の内容も関連して思い出せるから。
- 過去の偉人の失敗に学んで自分はこうする
- 世界の紛争についてもう少し調べてみる
など、最低限実行できることを書いてみてください。
小説の場合
小説の読書ノートで書くことは、次の通り。
- 評価と一言感想
- 要約
- 印象に残った場面・感想
- メモ
個人的には「小説はあくまで自分の楽しみのため」という認識なので、自己成長というより、感じたことや思ったことを記録する目的で書きます。
①評価と一言感想
評価は、100点満点中~点や、★の数でつけるなど、好みでOKです。
感想はシンプルに、
- 最初はいまいちかと思ったけど、最後は面白かった
- ちょっと盛り上がりに欠けた
- 主人公にすごく共感できた
こんな感じで、物語全体を通して思った一言を書くだけにしましょう。場面ごとの具体的な感想はあとで書くので。
評価や感想を書くのは、のちのちその本を読み返して、前に読んだときとは違う感想になった場合、自分の感性の成長や変化を感じられるからです。
また忙しい人にとっては、ノートを見返した時に、長々と書かれた感想文を読むより、評価と一言感想がパッと分かる方がいいですよね。
②要約
小説の要約も、文章では書きません。
専門書、実用書とは違ってストーリーがあるので、マインドマップにまとめることはできませんが、こちらは矢印を使ってストーリーの流れを簡単にまとめます。
例えば、超有名な『桃太郎』なら下記のような感じ。
めちゃめちゃ簡単な要約ですが、どうせ自分しか見ないので、自分が分かるようにまとめればいいんです。
「いやいや、子供向けの昔ばなしと違って、小説はこんなに単純にはまとめられないよ!」
なんて思うかもしれません。
でも、複雑で長いストーリーに思える小説も、全体を見ると、単純な一つの流れになっているものです。
物語が大きく動くターニングポイントが必ずあるので、そこだけを抽出してまとめてみてください。
この作業をすることで、物語を楽しむだけでなく、普段の仕事や生活においても、何が重要なのかを自然とつかめるようになります。
③印象に残った場面・感想
印象に残ったシーンのページ数と簡単な説明を記入し、下に感想を1~2文書きます。
台詞や文章が心に残った場合は、そのまま書き写し、その下に感想でもかまいません。
こうする理由は、文章で書くよりも、場面の説明と、それに対する感想を分けて書く方が見やすいからです。
どんなに感想をノートいっぱいに書いても、実はそのほとんどがシーンの説明で、感想はほんの一言だけだったりしませんか?
どうせ同じなら、一目で分かる方がいいですよね。
④メモ
- 分からなかった熟語
- 作者に対して思ったこと
など、ストーリーとは関係ないけれど、書き残しておきたいことがあれば、ここに書きます。
本当にメモ程度で、特になければ書かなくても大丈夫です。
簡単にしたければ、なるべく文章は書かない
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ここまで読んでもらえば分かると思いますが、とにかく私の読書ノートは文章を書かないようにしています。
理由は単純に、面倒だから。
文章で書こうとすると、どうしてもきちんとしたいいものを作ろうとしてしまうんですよね。
文と文のつながりを考えたり、かっこつけて難しい言葉を使おうとしたり……。
文章力を磨きたいなら話は別ですが、読書ノートの目的が「本の内容を忘れないこと」と「ノートを書き続けること」なら、書くものはなるべく簡単にした方がいいです。
そもそも文章力なら、本を読むだけでかなり身につきますしね。
完璧を目指さない
べつに一度書かなかったからといって、ペナルティーがあるわけではありません。
無理に「書かなければ!」と自分に強制して、書くこと自体が嫌になってしまっては本末転倒です。
毎回書かなくてもいい、覚えておきたいと思う内容があったら書く、くらいの心づもりでいましょう。
また、上に書いた読書ノートの書き方の全てを真似しようとする必要もありません。
最低限、これは書いておきたい、と思うものをピックアップしてそれだけを書くでもいいし、ほかのサイトに載っていた方法とあわせて使ってみても全然OKです。
とにかく、「ダメでもともと、うまく継続できればラッキー」という気持ちでいましょう。
どうしても時間がないなら、デジタルもおすすめ
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アナログのメリット
最初の方で、私はデジタルではなく手書き派だとお伝えしました。
理由は、紙に書く方が記憶に定着しやすいから。
- 書く内容を思い浮かべる
- 字を書く
- 書いた字を目で見る
これらの動作は、脳のそれぞれ異なる部位で行われるため、記憶されやすいのです。
スマホやパソコンだと、特定のボタンを押すだけですからね。
デジタルなら時短になる
もちろん、デジタルで記録するのは意味がないというわけではありません。
スマホやパソコンで書くメリットは、
- すぐ修正できる
- 整理しやすい
- 見たい記録がすぐ見つかる
要するに、手間がかからないのです。
手書きで書いている余裕なんかない、という人は、デジタルをおすすめします。
どんなやり方であれ、記録する方が、何もしないより効果がありますからね。
また、オンラインでノートを多くの人と共有できるようなサービスを利用すれば、同じ趣味の人と楽しく継続することができるでしょう。
まとめ:読書ノートは続けてこそ意味がある
くり返しになりますが、私が実践している読書ノートの書き方は以下の通り。
専門書、実用書の場合
- 読む前に:読書の目的を明確にする
- 読む前に:本への質問をピックアップする
- 要約(マインドマップ)
- 質問の答え
- メモ
- これからやること
小説の場合
- 評価と一言感想
- 要約
- 印象に残った場面・感想
- メモ
こうして見ると書くことが多そうに思うかもしれません。
でも、文章にしないようにするとあまり悩まずに書けるので、そこまで苦痛には感じないです。
とはいっても、特に専門書、実用書の時が書くことが多くて大変そうだと感じるかも。
そういう時は、書く項目を好きなように減らしてもらってかまいません。
ただ、6のこれからやることは、何かしら書いた方がいいです。
結局、実践しなければ身につきませんからね。
以上、この記事があなたの読書ノート作りの参考になれば幸いです。